仕事をしている時、食事をする時、休憩する時…私達は日常の中で多くの時間を座ってすごしています。
今回のテーマは座る姿勢です。これについて書こうと思った理由は二つあります。
1つ目は、自分に合った椅子や机の高さを考える時にこの姿勢を見ることが大切なこと。2つ目は、日常で行う様々な動きにも、この座る姿勢というは密接に関わってくることです。
本日は座る姿勢の見方と、良い姿勢悪い姿勢の考え方について書いていきたいと思います。
「良い」座る姿勢って何?
前回の投稿の「立つ姿勢について」の投稿でもお伝えしたように、全ての人にとっての唯一の良い姿勢というものは恐らくありません(明記されていません)。
何故良い姿勢が良いのかというと、良い姿勢は、安定していて、動きやすく、生活上で支障をきたしにくい姿勢だからです。
ですが、その人の体の状態や生活習慣によって、良い姿勢というのは必ずしも同じとは限りません。
例えば、いくら良い姿勢だからといって、その姿勢を保ったまま仕事がはかどるのかと言われると、「長時間はちょっときついな…」と感じる方が多いのではないかなと思います。
大切な事は、自分がどのような姿勢であるかを知り、偏った姿勢になっているのであれば、それを長時間キープしないように気をつける事だと思います。
上の図は、良いと教科書的な良い姿勢です。
その特徴を以下にまとめます。
・重心が耳→肩→腰にかけて真っすぐ通っている
・顔は前を向いている
・背骨は反るでもなく丸くなるでもなく緩やかなS状カーブを描く
・前から見て、肩や腰の位置は左右対称である。
この良い姿勢を保ち続けるのは大変ですが、前後や左右へのバランスが取れ、腕や体を色々な方向へ動かしやすくなります。
姿勢が悪いと何がいけないの?
悪い姿勢はその逆で、不安定で、動きにくく、日常生活で支障をきたしやすい姿勢です。
支障をきたしやすいというのは、例えばその姿勢が習慣化していくうちに一部の関節や筋肉に負担がかかり続けて、痛みが出やすくなったり…
固くなって身体を自在に動かすことが難しくなったりする恐れがあるためです。
上の図は、あまり推奨されない座り方です。「仙骨(せんこつ)座り」という姿勢で、お尻の後ろの方に体重が乗っているイメージです。
この姿勢が長く続くとどうなると思いますか?試しに同じ姿勢で5分位止まってください。あ、首や手も一切動かさずに5分です。
人によるかと思うのですが、多分2分位から辛くなったり、ジンジンくる場所が出てくるのではないでしょうか…?
ここで改めて、この姿勢が長く続くとどのような事が起こりうるか、例を乗せていきます。
・お尻が痛くなる(高齢者であれば床ずれになる恐れがある)
・飲み込みがし辛い
・肺を圧迫し続けて、肺活量が減る(話し辛い)
・お腹も圧迫されて、食欲が低下したり、腸の動きが悪くなれば便秘に…
この他にも色々な事が起こりえます。そのため、良くない姿勢を長時間保つ事はあまり推奨されません。
よく見る姿勢2パターン
背中が丸くなるパターン
デスクワークをされている方は多いのではないでしょうか。背中が丸くなり、首が前に出てきます。
背筋が伸ばされ、力が入りにくいです。そして肩の前側は逆に筋肉は力が入ってしまい、筋肉への余分な負担もかかります。
どうしてこのような姿勢になってしまうかというと、この姿勢では背筋やお尻の筋肉、お腹の筋肉をあまり使わなくても保てるので「楽」なのです…
パソコン作業をしていると、私気付いたらこの姿勢になっています。
背中が反るパターン
あまり見かける事は少ないですが、座っている時に背中がとても反ってしまうう方の多くは、立っても歩いても背中が反っています。
腰や背中への負担は多いのですが、見た目はリンとしてカッコよく見えたりもします。女性らしい姿勢です。体重は前に偏り、腰がとにかく反っています。
ここまで、良い姿勢と良くない姿勢について書いて来ましたが、必ずしも常に良い姿勢でいる必要があるとは思いません。
何故かというと、しっかりとした姿勢を保つ事は、体や足の筋肉を使うため、長時間に及ぶと結構疲れてきてしまうからです。
大切な事は、ふとした時に自分の姿勢がどうなっているかを感じ取り、定期的に姿勢を変えてみたり、良い姿勢に近づけてみたり…たまには体操やストレッチをして体をメンテナンスしてあげることかなと思います。
あなたの座っている時の姿勢はいかがですか?私も自分の体が丸くなってしまわないように定期的にメンテナンスしようと思います。