病院へ勤務していた頃に、患者様のテーブルや椅子の高さが気になる事がよくありました。
理由は、どうしても共同で使うテーブルの高さは一定になるので、患者様の体の大きさや姿勢によって、体に合わない感じが際立ってしまうのです。
体が小さい方であれば、テーブルの物を取るのに手を高く上げる事が大変そうですし、逆に体が大きい方であれば、食べ物から口までの距離が遠くなってしまい前かがみになりがちです。
一時的にいる場所であれば良いと思うのですが、自宅で長時間使うテーブルの高さがもし合っていなかったら、ちょっと辛いのではないか…と感じてしまいました。
そのため今回は、その方にあったテーブルを選ぶ際のポイントについて、書いていきたいと思います。
テーブルを使う時のシチュエーションは何ですか?
テーブルを使う時の姿勢によって、丁度良いテーブルの高さは異なります。
例えば、ゆったりにソファに腰掛けて使う場合はテーブルは低い方が物を取りやすく使い良いと思いますが…
テーブルの上でパソコンや書類業務を行いたい時には、椅子によりかかりながら使うか、体を起こしてテーブルに肘を預けながら作業している方が多いと思います。
料理をするのであれば、手を動かすのに邪魔にならない位置でありながら、腰をかがめなくても良い程度の高さも必要です。
この他にも、高齢な方で毎回テーブルに手をついて立っているような方の場合は、高すぎるテーブルでは立ち辛くなってしまう可能性もあります。
このように、テーブルを使う時のシチュエーションや求める機能によって、丁度良いテーブルの高さは変わってくるのです。
テーブルをどのような時、どのような姿勢で使いたいかを考える
テーブルの高さは、身長によって目安があるようですが、身長が同じでも人によって座った時の姿勢は異ってくるので、実際にテーブルを使ってみる事をオススメします。
ここでは、自分にあったテーブルの高さをどう考えたら良いか書いていきます。
大切な事は、どのような状況で、どのような姿勢でテーブルを使いたいかという事です。
例えば、パソコン作業を良い姿勢で行いたい方なのであれば、良い姿勢で座り、パソコンに顔を向けながらキーボードをエアー打ちしてみます。軽くテーブルに肘を預けられる位の高さが楽で良いでしょう。
肘をテーブルに預けやすいと、疲れた時に軽くテーブルに寄りかかれるので、良い姿勢を長く保ちやすくなります。
その他の例では、キッチンのテーブルの高さを考える時には、流しで立って洗い物をしたり包丁で野菜を切ったりという事をイメージした時に、どれくらいの高さであれば手に力が入りやすく、体が楽に感じるかを考えていきます。
このように、テーブルを選びに行く時には、家でテーブルを使う時の状況とその時に取りたい姿勢をその場でイメージして選ぶと良いと思います。
テーブルの高さを変えたい…どうしたらいい?
テーブルを買う予定はないけど、ふとテーブルの高さを変えたくなる事があるかと思います。そんな時に出来そうなテーブルの高さの調整方法について、まとめます。
テーブルが低い時
まずはテーブルが低い時です。お子さんが大きくなった際や、普段より姿勢をまっすぐにした状態で座った時などに感じる事があるかもしれません。
対策1:椅子の高さを低くしてみる
もし椅子に「高さ調整機能」がついているのであれば、高さを低くしてみましょう。
対策2:テーブルの足の高さを補ってみる
最近では、テーブルの足にはめる用のラバー(アジャスター)が売られていますので、それを着けると良いです。
購入する前に、テーブルの足の下に雑誌などを敷いてみて、丁度良い高さの目安を確認しておきましょう。
テーブルが高い時
大人が丁度良いテーブルにお子さんや背中が丸くなった高齢の方が座った時に起こりうります。
テーブルが高過ぎると、立ち上がりをする事時や、テーブルで作業をするのに腕の力を必要以上に使わなくてはならないため、疲れやすくなります。
対策1:椅子の高さを高くしてみる
椅子に高さ調整機能がついているのであれば、高さを高くしてみましょう。(椅子のみが高くなるので、足が浮き上がりやすくなります。)
対策2:お尻にクッションを敷いてみる
お尻の下に、厚みがほどほどあるクッション(5cm前後)を入れてみましょう。相対的にテーブルが低くなります。