入院生活は、自宅での生活と比べると刺激が少ない事が懸念されます。
これは、病院はバリアフリーで至れり尽くせりで、これまでの生活の中で何気なく行っていた家事や他者との会話などは極端に少なくなる事が原因の一つにあります。
入院が長期に及ぶと、人によっては徐々に認知症が進行してしまう方もいます。認知症が原因で元いた場所へ帰る事の妨げなってしまう場合もあります。
そんな入院しているご高齢の患者様の入院生活を少しでも便利で刺激的にするために、こういうものがあったら良いなぁと感じるものがいくつかあります。
本日は、自室に置いておいてあった方が良いと思うものを12個まとめてみました。(理想と書いてあるのは、必須なものではないためです。)
テーブル上に置いて合った方が良いもの5選
カレンダー
休みが固定でないシフト制で働いている方で、たまに曜日感覚がわからないなと感じる事はありますか?
誰かと連絡を取り合ったり、決まった曜日や時間帯に買い物やお出かけなどで外出していれば、意識的に日付を気にすると思います。
ですが、入院中など日付を気にしなくても問題ない環境になると、曜日や日付が途端に思い出しにくくなってしまいます。
カレンダーは各部屋に1個は置いてあるかと思いますが、それがご本人の方から実際に見えているかはわかりません。
視力が弱く見えていない方も多いです。理想としては、ベッドから体を起こしたらすぐ見える所に置いてあると良いでしょう。
時計
今が何時で、夜中なのか朝なのか、次のご飯や診察まで後どれくらいかかるのか。時計がないと入院生活でわからなくなる事や困る事は沢山あります。
時間感覚が曖昧になったままであると退院後、決まった時間にどこかへ行かなければいけない時(通いのサービスを利用している場合など)や外から人が家に訪ねてくる時(宅配や訪問系のサービスなど)が心配になりますよね。
時計も、定期的に目に入る場所に置いておく事がベストです。カレンダーと同様にテーブル上がオススメです。
その方の好きなもの
病前の生活では、どんな事をしていらっしゃる方でしたか?読書や編み物などの趣味や、習慣的に外でウォーキングやゴルフをしていたりしましたか?
入院中、少しでも癒しや楽しい時間を過ごすために、その方の好きなものを置いておくと良いです。
例えば、コーヒーが好きな方であれば、コーヒーについての書かれた本を置いておいたり、ゴルフが好きであれば、ゴルフをしていた時の写真や雑誌等を置いてみたりすると良いです。
入院中は慣れない環境にいるため、ストレスが増えがちになります。ふと空いた時間に夢中になれるような物があると気分転換にもなるので良いですね。
ウエットティッシュ
病院には、食堂付近や各部屋に洗面台が設置してあると思いますが、中にはベッドから一人では動けず洗面台を自由に使えない方もいます。
そのような方にとって、軽く手を洗いたい時や目やにを取りたい時、テーブルを拭きたい時などに幅広く使えるので重宝します。
メモ帳とボールペン
入院中、定期的に主治医の先生が診察してくれたり、何か体に変化があった際に様子をみて状態を説明してくれる事があります。
説明しくれる内容をなんとか頭に刻んでおきたいものですが、先生は常に忙しいので、来てくれる時間は決まっていない事が多いです。
そして、先生が来てからメモやボールペンをゴソゴソと探すのは先生を待たせてしまうのでまた気まずいかもしれません。
自分の病状についての説明を受ける際には慣れない単語が多く覚えるのも大変なので、いつでもメモがスムーズに取りだせるおける状況を作って置きましょう。
あると便利なもの5選
S字フック
ベッドの柵に袋をかけたり、ナースコールがベッドから落ちないように位置を固定したり、数少ない収納を増やす手段としても便利です。
洗濯ばさみ
ベッドの柵にタオルを干したり、お菓子の袋を閉じたり、大事な書類を手すりに付けておいたりと色々使えます。
上着
病室や病棟は、多くの方が快適に感じる温度に保たれているとは思いますが、体が冷えやすい患者様にとっては、それでも寒い思いをする事があります。
他に入院している患者様が多くいる以上、全ての方に丁度良い温度に保つ事はなかなか難しいので、簡単に体温調整の利く上着があると便利です。
その方に合った靴
入院生活では、トイレや食堂へ行くたびに靴を履かなくてはなりません。履きやすくかつ歩きやすい物が良いです。
靴の選び方の詳細についてはこちらをご覧下さい。
テレビカード
テレビカードは、病室でテレビを見るために必要なカードです。
一定時間が経過すると切れてしまうカードなのですが、その度にご家族が足を運ぶのは大変なので、テレビカードは予め引き出しに入れて置くと便利です。
その他持って行くと喜ばれるもの2選
季節のおかし
病院の中では外の風に当たるのが難しい事に加え、病室によっては自然が見えずらく、季節を感じにくいです。
季節のお菓子は、今がどの季節にあたるのかを思い出しやすく、オススメです。味や香りなどの感覚は記憶を呼び起こすのに効果的です。
お菓子が難しい方は季節のポストカードや置物など見てわかるものでも良いと思います。
家族の写真
大好きなお孫さんや、ペットの写真を持ってきてもらった後は、患者様は幸せそうにそれを眺め、時にはそれを嬉々として見せてくれたりします。
会話の話題にもなりますし、写真は部屋のどこかに飾って置く事も出来るので、毎日楽しめて良いです。
最後に
上記に挙げたものは、お見舞いの時に持っていく事が多いと思いますが、患者様にとっては、何か持ってきてくれる以上に家族が自分の元へ来てくれる事が嬉しい事だと思います。
お忙しい中なかなか難しいと思いますが、少しでも良いのでお見舞いに行ってあげて頂けたらと思います。