川崎市多摩区周辺【出張整体】

腰を痛めにくい体の使い方

ぎっくり腰になったイラスト

 どなたかの介護をしているときや、重いものを持ち上げた瞬間など…「う、腰が!」と感じる事はありますか?

 今日は家族や患者さんの介助をしている時に生じやすい腰痛について、どうして痛みが出やすいのかという事から、その予防策について書いていきたいと思います。

腰が痛みやすい動きとは

重いものを持ち上げる時

 例としては、重い段ボールを持ち上げた瞬間や、ベッドに寝ている家族を介護する時などがこれにあたります。

腰をかがめた状態からさらに動いたり、体を捻る時

 例としては、布団をお仕入れにしまう瞬間や、患者さんやご家族をベッドから車いす(逆もしかり)へ乗り移るのを手伝う瞬間などです。

 このような場面で腰が痛くなりやすいのは、前にかがむという姿勢自体が、腰に負担がかかるという事と、そこからさらに腰へ重みが加わる事により負担が増大していくためです。

どうして痛みが出やすいのか

前かがみという姿勢がどうして腰に負担をきたしやすいのか説明する前に、腰の役割を見ていきます。

そもそもの腰の役割について

 腰骨は、上の図のような形をしており、主に前後の動きと左右に体が傾(かし)げるのを可能にしてくれています。

 腰の動きを可能にしてくれているのは、骨と骨の間のクッション素材と、骨と骨を橋渡しする関節と、関節が動きすぎないように骨同士を補強してくれる靭帯(じんたい)です。

 そこへさらに筋肉がついている事により、人は動かしたい方向に体を動かす事が可能となります。腰は日常的によく使う反面、負担もかかりやすい場所です。

どうして前かがみは腰に負担がかかりやすいのか

 体重が60kg位の男性がいるとします。腰骨と腰骨の間にあるクッション(椎間板)にかかる重さを計算してみます。黄色い△印がクッションを指します。

 赤い(↓)が重心であり、体全体の重さと思って下さい。ピンクの(↓)はクッションにかかる重さに対抗する筋力です。計算すると、普段通りに立つ分にはクッションにかかる重みは40kgです。

 次に、前にかがんだ時はどうでしょう。重心位置が前に行く事で、重心の位置が支点であるクッションから遠くなります。

 それにより、クッションにかかる重さは先ほどの6倍になるのです。前に傾く体を後ろから支えるための筋肉への負担も強くなります。

前かがみという姿勢が腰に負担がかかりやすいという事がわかります。

腰への負担が痛みにつながる原因

 1つ前のイメージ画像で描いてある筋肉の様に、一部の筋肉に偏って負担がかかる状態が続くと、筋肉痛になります。また、使いすぎて筋肉自体の循環が悪くなる事で痛みの物質がたまる事も痛みの原因となります。

 その他にも、加齢により骨と骨の間のクッション素材が減ってきたり、姿勢によって腰の一部に負担が加わる状態が続くと、腰は次第に繊細になってきます。

 腰の骨の近くには色んな所に神経が通っており、その神経が腰骨の動きによって触れたり圧迫される事があればそれも痛みの原因となる事があります。

腰への負担を少なくする方法

力がいるような動きをする時に、お腹に力を込める。

 腰の関節の負担を減らすための方法の一つとして、ご自分のお腹の中の筋力を発揮させる事で腰への負担が減少します。

 お腹の深くにある腹筋(インナーマッスル)は腰の骨の防御力を高めコルセットとしての役割も果たしてくれるのです。

 腰が丸くなっている人・反っている人でも、力がいるような動作をする時にお腹の力が入っている事はとても大事になります。

 やり方は、背筋を曲げるでもなく反るでもない、真っすぐにするイメージでお腹に力を入れると働きます。力がいる動作ではこれを意識すると良いです。

 力の入り具合を感じる方法としては、家の壁を使ってみましょう。壁と背中の間に折り畳んだフェイスタオル等をはさみ込み、これを背中で壁に向かって押し込みつぶします。

 すると、お腹に力が入っているのが感じられるかと思います。ここでの注意点は、背中はあくまでも真っすぐに近づけるイメージで行ってください。

左右に体を動かす時、足の動きも利用する。

 腰骨は、構造上左右へ大きく捻るような動きは出来にくくなっています。左右へ捻る動きは主に首や胸の骨から供給されているのです。

 そのため、左右へ体を捻る時に脚(もも)のひねりを使う事により、腰の負担は軽減しましょう。イメージとしては、左右に体を向ける時に、骨盤ごと体を動かすように捻りましょう。

 また、前にかがむような動きをする時も、腰を前に曲げるんではなく、股関節を曲げながら体の軸は真っすぐに保つと負担が少なく良いと思います。

コルセットを着ける(どうしても腰に負担がかかってしまう場合)

 親の介護や仕事の関係上、どうしても腰を頻繁に使う方もいると思います。そのような場合、腰の力を強く使う時だけ、腰にベルトを巻くのは腰痛予防の手段としては良いかと思います。

 腰にベルトを巻く事により、お腹の圧力が高まります。それにより、腰回りの筋力が出るのを助けてくれるので、腰への負担も減少します。

 注意点としては、それを日常的に付けてしまうと、腹筋の筋力が減ってしまうので、使い終わったらすぐ外す習慣をつけておきましょう。

 お勧めのベルトは、ダブルマジックタイプのものです。マジックが単体のタイプは締める力がどうしても弱くなってしまうので…。

 ドラッグストアでも売っていますが、web上(楽天、amazon等)で比較的リーズナブルに手に入りますので、必要な方はご覧になってみて下さい。


こちらは、体重移動を利用するための体の使い方について書いたページです。

ご興味があれば、ぜひご覧ください!

体重移動のイラスト 体の使い方_体重移動を利用する

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