介護お役立ちコラム【毎週金曜更新】

【管理栄養士執筆】カリウムの基本と摂取量を減らす方法

【管理栄養士執筆】カリウムの基本と摂取量を減らす方法

今回は「カリウム」についてのお話です。

カリウムの基本をおさえよう

カリウムの基本をおさえよう

カリウムって何?透析を受ける方はどうして注意する必要があるの?

カリウムは筋肉の収縮や血圧の調節などに関わっている栄養素です。

カリウムが体内に溜りすぎると筋肉がマヒしたりします。

通常、健康な方の場合はカリウムの摂りすぎを心配する必要はありません。

ただ、透析を受けられている方は余分なカリウムを尿として体から出すことができなくなるため注意が必要になるのです。

カリウムの1日の摂取量

健康な方の1日当たりのカリウム摂取量は全国平均で2299mg、男性平均2387mg、女性平均2220mgとなっています(国民健康・栄養調査(令和元年))。

健康な方を対象にした「食事摂取基準」では成人男性で3000mg以上、成人女性で2600mg以上が目標量とされています。

これに対し「透析患者の食事摂取基準」ではカリウムを2000mg以下にするようにとされています。

カリウムが多く含まれる食品

ここでカリウムが多く含まれる食品について触れておきたいと思います。

たんぱく質を多く含む肉、魚、卵、乳製品などの動物性食品に比較的多く含まれますが、いも類、緑黄色野菜、海藻類、果物・種実類、豆・豆製品にも多く含まれます。

たんぱく質を多く含む食品にカリウムが多く含まれていることはお話した通りです。

透析を受けられている方のための食事としてたんぱく質のコントロールができていればある程度カリウムのコントロールができるという事になります。

それに加えて他の食品からもカリウムを減らしていく必要があります。

食品中のカリウムを減らす方法

食品中のカリウムを減らす方法

食品中のカリウムは水に溶けやすいため野菜やいもなどは「ゆでる」「水にさらす」といった調理で最終的に口に入るカリウムの量を減らすことができます。

食品中のカリウムを減らす方法①ゆでる

ゆでるときには切り口を大きくしたり、たっぷりのお湯でゆでたり、ゆで汁は使わずに捨てるというのがポイントです。

「ゆでこぼし(ゆでこぼす)」という言葉があります。

アクなどを取り除くために材料をゆで、ゆで汁を捨てることです。

透析の方の食事ではよく用いられる調理法です。

ひとつ注意点ですが、電子レンジ加熱や蒸し料理にすることでカリウムが減るというわけではありません。

水に溶けだしたカリウムを取り除かなければ(「ゆでこぼし」のゆで汁を捨てる)意味がありません。

作りたい料理が炒め物や煮物、お鍋料理などであっても先にゆでこぼしをした材料を使って炒めたり煮たりといった調理を行うことになります。

食品中のカリウムを減らす方法②水にさらす③かさましする

また、せん切りキャベツのような生野菜を水にさらす場合、水は何度も変えてしっかりと水を切るようにしましょう。

これまでお話した以外にいも類や野菜などの量を直接減らすことでカリウムを減らすという事もできます。

しかし、そうすると食事全体のカサが減ってしまいます。

このようなときは春雨や葛切りを使ってみてください。

食事のカサ増しになるけれどカリウムは多くない食品です。

どちらもでんぷん性食品なのでたんぱく質の摂りすぎを気にすることなく、エネルギーの確保もできます。

書店の健康・食事療法関連のコーナーに並んでいる腎臓病の食事に関する本の中には食品それぞれのカリウムの量やゆでこぼしによってどれだけカリウムを減らせるかといったことが書かれている本もありますのでチェックしてみてください。

【2通りあり】食品中のカリウム含有量の見方 

【2通りあり】食品中のカリウム含有量の見方

カリウムに限らず食品中の栄養素の含有量について書かれている本などには2通りの表示のされ方があります。

それは「100gあたりなど一律の分量に対しての含有量」「常用量(それぞれの食材別に通常1度の食事で食べる量)あたりの含有量」です。

食品によって1度の食事で大量に食べるのが当たり前のもの(ご飯など)もあれば少量しか使わないもの(かつお節など)もありますので参考にされる場合は常用量をもとにしたデータを活用してください。

どちらを参考にするかによって「カリウムの多い食品ランキング」というようなもののランキングも変わってきます。

さいごに

さいごに

今回のお話を一言でまとめると「ゆでこぼしをしましょう」という事になってしまいますが、普段の料理それぞれに1工程がプラスされるという事になります。

大変ですよね。

少しでも負担を減らす一つの方法として「電気ポットのフル活用」を提案します。

毎回毎回ゆでこぼしのためのお湯を沸かすより常に沸騰したお湯がある方が作業ははかどりませんか?

毎食の料理が終わるたびに電気ポットを満タンにしておけばスムーズな料理ができるのではないでしょうか。

この記事の著者

かかりつけ管理栄養士

中野照規様

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