回復期へ入院中に行われるカンファレンスとは?

医療におけるカンファレンスの意味がわからない家族のイラスト

 家族が回復期の病棟へ入院している間、カンファレンスへ参加する事があると思います。入院期間が長い場合には、その回数が1回とも限りません。

 1回目のカンファレンスの多くは、入院してすぐ行われ、その後は必要に応じて定期的に、そして退院前にも行われる事があります。

 参加者は、患者さんに関わる多くのスタッフです。主治医を始め、担当の看護師、薬剤師、栄養士、介護士、リハビリ職など様々です。

 今回は、そんなカンファレンスでは一体何が話されるのかという事と、自分がカンファレンスへ出席する事になった時には何を準備すれば良いのかを説明していきます。

本日の目次

  1. カンファレンスとは?
  2. インフォームド・コンセント(IC)との違いは?
  3. カンファレンスでは何を準備していけば良い?

1.カンファレンスとは?

病院でのカンファレンスのイラスト
カンファレンスでは多くの職種が集まります

 カンファレンスは、会議という意味で、会社で行われる会議や検討会もこれに含まれます。

 ここでは、病院特に回復期病棟での入院中に行われるカンファレンスについて触れていきます。

 カンファレンスは、ケースカンファレンスともいい、一人の患者さんに関わる様々な職種が1つの場に集まり、話し合いが行われる事です。

 各職種は集めた情報や評価、問題点などを共有して、目標や治療方針についての話し合いを行います。

 現在の回復期病棟では、入院してからは毎月行う事になっていますが、病院や施設によってその頻度は異なります。

 実際に出席してみないとイメージがしずらいので、カンファレンスの内容の例を挙げていきます。

 例えば、股関節を骨折して入院してきた90歳代のおばあさまの1回目のカンファレンスです。

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主治医:○○さんは、転倒して股関節を骨折し、○○手術を受けています。現在術後1ヶ月半が経過していて画像を見ると骨の状態も良さそうです。通常であればどんどん運動して体力をつけていきたいところですが…

看護士さん:新しい病院での入院初日で、大分混乱されている様です。食事量ですが、ご飯もおかずも1割位しか食べれていません。

リハビリ:痛みと筋力不足で、立つのもままならない状態です。歩きはまだ不安定なので、病棟では、安全のためまずは車いすでの移動をした方が良いと思います。お食事量が少ないとの事なので、食事量を確認しつつ、運動量に気をつけます。

薬剤師さん:副作用にふらつきが出やすい薬があるから、夜中は特に気をつけて下さい。そして薬の量が多いですね…肝臓の値もあまり良くないので、薬の量も減らしていきたいです。

栄養士さん:ご本人様にお食事の事を聞いてみた所、元々食欲が少なく、そして甘いものを好まれているとの事なので、おやつ(栄養補助食品)を検討してみますね。

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 と、骨折に加えて栄養状態が不良なおばあさまを例に作ってみましたが、カンファレンスではこのようにそれぞれの職種がその職種から見たその患者さんの状態を報告し合います。

 そして、その方に合った適切な治療へ結びつけていくためにチームとなって話し合いが行われていきます。

 カンファレンスは、患者さん本人と家族が出席する場合としない場合がありますが、もし可能であれば、ご家族は参加したほうが良いと私は思います。

 というのも、患者さんに関わるスタッフが一斉に集まる機会はカンファレンス以外にはほとんどないためです

2.インフォームド・コンセント(IC)との違いは?

病状説明のイラスト
病状説明をされている時のイメージ

 インフォームド・コンセントとは、「説明と同意」の意味です。

 医療場面におけるICは、医療者側から正しい情報を患者さんまたは家族に伝えた上で、患者さん(または家族)がそれを理解したり、提示された選択肢の中から選んだりする事です。

食事を食べない高齢者のイラスト
食事を食べない患者さんのイメージ

 例えば、先ほど例に挙げたおばあさまの食事量について、その後様々な工夫をしてみたにも関わらず、食事量は変わらずどんどん栄養状態が不良になっていったとします。

 栄養状態が不良になる事により、積極的なリハビリは行えない事に加え、その他のリスクも生じてきます。

 そうなると、口以外から栄養を補給する手段として、点滴や鼻や胃から直接栄養を選択せざるをえない場合があります。

 それが現段階での最良の選択であると判断された場合に、主治医から患者さん(とご家族)へICが行われます。

 具体的には、上記の場合を例に取ると、現状の状態(栄養を取れていない旨と推定される原因やリスク)を説明され、そこからさらに他の栄養供給手段を取るかどうか質問をされるとします。

 その説明を受け、ご本人・ご家族がその内容を理解した上で、「他の栄養供給手段を取るか・取らないか」に加えて、もし取るとしたら「どのような栄養供給手段にするのか」を選択するといったものです。

 この他にも、まだ回復過程にあって、しばらくリハビリをしなくてはならない状況でも、どうしても家に帰りたい患者さんがいるとします。

 このような場合にも、現状ご本人が帰りたい旨と、現在の状態で退院した場合のリスクをICという場で主治医からご家族へ伝えて、改めて、引き続き入院するのか、それともそれでも退院するのかを話します。

 以上がICで行われる事の一例です。

3.カンファレンスでは何を準備していけば良い?

 カンファレンスは、患者さんと関わる多くの職種が集まる貴重な会です。大切な事はメモを取れるように、紙とペンは持っていた方が良いと思います。

 そして、可能であれば、一人ではなく誰かと一緒に行く事をオススメします。

 理由は、カンファレンスの時間は短い事が多く、情報量も多い為、聞き逃してしまうもしくは忘れてしまう事もあるためです。

 また、質問事項や退院に際しての希望等も、予め考えておけると良いです。中にはカンファレンスでパッと思いついても質問しにくいと感じる方もいるためです。

 後で「あ、あれ聞いておくんだった…(泣」とならないように、カンファレンスには積極的に参加して、疑問や希望はしっかり伝えられるようにしましょう。

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