介助が必要な家族と一緒に住むことになった時「もし家族が転倒してしまった時、どのように起こしたら良いだろうか…?」
そもそも、床から立つ時ってどうやって立ってたっけ…?そんな事を不安に思われた事はありますか?
恐らく、体を動かす事が難しくなればなるほど、その不安は大きくなると思います。
なぜなら、椅子から立ち上がったりベッドから起き上がるよりも、床から立ちがる事の方が、移動するための工程や移動量が多く大変だからです。
また、布団からふらつきながら立ち上がる家族を見て、不安を覚える方もいると思います。
本日は、床からの立ち上がり方の一例と、そのやり方が難しい場合の他の方法を合わせてお伝えしていきます。
床から立ち上がる方法
横向きになる
四つ這いになる
片膝を立てる
片膝を立てる時には、必ず立てない方の膝に体重を乗せてから行います。
※反対側に体重を寄せておかないと、足が上がりにくくなります。
・ポイント:足と手で三角の形をイメージする
バランス良く立つために、地面に接している手と足の間隔をある程度空けておきましょう。
安定性がupします。
腰と片足をあげる
もう片方の足を前に出す
体をゆっくり起こしていく
別法その①:台を使って立ち上がる
1.で床から立ち上がるまでの流れをお伝えしていきました。
ですが、全ての方が同じようにそのやり方で出来るとは限りません。
床で寝ていた所から、一気に立ち上がっていくのは、日常的に行う動きの中でも結構大変です。
床からの立ち上がりには、いくつか難関があります。腰を起こして膝立ちになる瞬間から立つ姿勢になるまでの工程は特に大変です。
そこで、立ち上がる時に段差を利用して、少し難易度を下げて立ち上がれる方法をお伝えしていきます。
段差は、30cmはあった方が使いやすいです。(低すぎると、立つ時に頼りにくくなります。)
台(椅子や段差でもok)に片方ずつ手を乗せていく
体を起こす
通常のやり方と同じ様に、片膝ずつ立てる
ゆっくりと立ち上がっていく
別法その②:足を下に降ろしてから立ち上がる
通常のやり方や段差を用いたやり方でも、床から立つ事が難しい事があります。
例えば、両方の腿の曲げ伸ばしをすることや、足首を反ることが難しい場合などです。
1.や2.の工程の中に、片膝を立てて体を起こす場面がありますが、その時には腿の付け根や足首の関節がある程度曲げ伸ばしできる必要があります。
そのため、もしそのような方がいらした時のために、関節の動きが比較的少なくても可能なやり方もご紹介します。
玄関やベランダなどの、高低差がある場所まで四つ這いで移動する。
片足ずつ下に降ろす
手を少しずつ体に近づけていきつつ、体を起こしていく
以上のやり方は、もし転倒してしまった時の起き上がり方として、患者さんにお伝えしてしていた内容です。
注意点として、転倒してどこか骨折をしてしまった時など、そもそも倒れたところから動かない方が良い場合も多々あるかと思います。
そのような場合にはむやみに起こさぬようお気をつけ下さい。
床からの立ち上がりの介助方法については、次回投稿しようと思っているので、是非またご覧ください。
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