川崎市多摩区周辺【出張整体】

福祉用具_スライディングシートの使い方

スライディングシートのイラスト

 ベッド上で、患者様やご家族・利用者様などを上へ移動した際に、腰がビキッときそうになった事がある方はいらっしゃいますか?

 先日、ベッド上での移動の介助方法についての投稿をしました。

ベッド上で動けない高齢者のイラスト 介助方法_ベッドでの上への移動方法

 介助方法とはいえ自分の力と相手の協力のみで行うので、慣れるまで難しかったり体重が重い方だと大変な事もあるかと思います。

 投稿の最後の方に、シャカシャカシート(正式にはスライディングシート)についても軽く触れましたが、本日はその使い方について詳しく説明していきます。

スライディングシートとは

スライディングシートの写真
スライディングシート

 スライディングシートとは、ベッドと介助が必要な方との間に敷く事によって、ベッド上での移動をスムーズで楽にしてくれる道具です。

 小柄で体重が軽い方を介助するのであれば無くても平気かと思いますが、介助をする方自身の腰がナイーヴな場合や、介助量が重い方を介助する場合には特にその効果を実感できます。

スライディングシートの使い方

 スライディングシートの使い方は、シートを体の横から入れ込む方法と、頭の上から差し込む方法があります。

体の横から入れ込む方法

スライディングシートの折り方のイラスト

体に差し込む側のシートを谷折り→山折りにする

スライディングシートの差し込み方のイラスト

横向きで差し込めたら、次は逆方向へ体を向ける

スライディングシートの差し込み方のイラスト

逆方向から先ほど折り込んだシートの端を摑んで引き伸ばせば差し込みは終了

スライディングシート設置後のイラスト

頭の上から入れ込む方法

スライディングシートの折り方のイラスト

シートを縦半分に折り畳む

スライディングシートの差し込み方のイラスト

その状態のまま、枕の下から差し込む(上へ移動する場合には、枕を差し込んでおかないと首が下の方へ反りやすくなってヒヤヒヤします)

スライディングシートの差し込み方のイラスト

ある程度差し込めたら、下側のシートを下側へ引き伸ばします。

スライディングシート設置後のイラスト

 シートが差し込めたら、後はいつもと同じように介助を行えば、必要な介助量は減ります。

 注意点としては、シートの向きは、介助を行う方向に対して平行に位置させましょう。つまり、今回のシートの向きは上下移動様の配置になります。

 そのため、もしベッド上で横移動を行う場合には、入れ込むシートを90°回転させて使用しましょう。

上方への移動介助方法については下記の記事をご参照下さい。

ベッド上で動けない高齢者のイラスト 介助方法_ベッドでの上への移動方法

シートを抜く方法

 スライディングシートを使い終わりましたら、肌に負担が掛からないように、下側からシートを引き寄せるように、抜いていきます。

下側(内側)にシートを入れていく
入れられるところまで入れていく
入れ込んだシートを透かしたイメージ
シートを抜いていく

MEMO
[R1.12.15:シートの抜き方を修正]当初、首下や腰下のくびれに引き寄せて引き抜くという表現をしてしまいましたが、肌に負担がかかる恐れがありました。申し訳ありません。そして、ご指摘下さいました読者様、ありがとうございました!

 抜き方は、デンマークで生まれたスピラドゥ(スラインディングシート)の動画を参考させて頂きました。

 使い方をYoutubeの動画でも公開されていました。拝見したところ、使い方がとても丁寧で相手に対しての優しさに溢れています。

 尚、スピラドゥ使用は原則2枚のようです。2枚使う事により、引き抜くときの肌への負担も少なく済みそうです。

 リンクを貼っておきますので、興味のある方はぜひご覧ください。

参考 スピラドゥスピラドゥ日本サイト

スライディングシート スピラドゥ(シート)ピンク/ESサイズ(約50×150cm)【Spilerdug】

 イラストの輪っか上のスライディングシートの商品はこの様な感じです。私は病院勤務時代はこの様なタイプを使っていました。

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 ちなみに私が私物で持っているのは、ウィズ(With)さんの「トランスファーシート フラットS」というものです。

スライディングシートのトランスファーシートSの写真
半分に折りたたんだ状態です

 Sですが、半分に折った状態で142×94cmと結構大きいです。

 大きい方ほど体重が重くなることを考えると、これくらいあった方が良いかなと思い、こちらを購入しました。

 これくらいあれば、180cm弱くらい大きな方でも私(153cm位です)の力でベッド上で移動できるので、私は満足しています。

 そんなにたくさん使ってるわけではないですが、今は訪問のお仕事なので、腰の調子が悪い時のために、お守り代わりにカバンに入れてます(笑)

トランスファーシートSを折りたたんだ状態の写真

 折り畳むとこれくらいですね。服のサイズによりますが、ポケットに入るサイズじゃないかと思います。

 私が購入したサイトのリンクも貼っておきます。気になる方はご覧ください。

トランスファーシート フラットS(142×94cm)[15%OFF][スライディングシート][バリアフリー展][HCR][滑る][体位移動][寝返り][ホームヘルパー]

 こちらは、もう少し小さくて価格も安いタイプです↓

 他のと比較するとかなり安いですが、素材自体は上のものと同様ナイロン100%でした。

スライディング シート 移乗シート 長さ75cm CX-04002 介援隊 移乗用具 体位変換 移乗用シート 床ずれ 介護用品 介助

 

スライディングシートの代用方法

スライディングシートの作り方のイラスト

 スライディングシートのこのサラサラ具合が、ベッドと体の摩擦を減らし、介助量を軽減してくれます。

 使っている時の体は楽なので値段以上の価値はあると思いますが、数千〜1万前後するので、購入するのをためらってしまう方が多いのではないかと思います。

 まずは、ゴミ袋などの大判(45L以上)の袋で代用してみましょう。ゴミ袋は、袋を内側どうしでこすった時に摩擦が少ない物で、取ってが付いていないタイプにしましょう。

・作り方は簡単です。

スライディングシートの作り方のイラスト

 袋の空き口と逆側を切り取れば完成です。後は、スライディングシートと同じように使ってみましょう。

 長さが短い場合には、体の比重が重い部分は網羅できるように入れ込みましょう。例えば、横から入れる場合には、肩下〜腰下部分を優先します。

 個人的には、薄いゴミ袋よりも少し厚みがあってしっかりしている市のゴミ袋が一番使いやすかったです。厚みがある分、体の引っ掛かりが抑えられるのかもしれません。


 こちらは、介助方法についてのまとめページです。

 ご興味があれば、どうぞご覧ください!

介助方法まとめのアイキャッチイラスト 介護者向け:ご自宅で出来る介助方法【まとめ】