どうもこんにちは。
実はうちの猫のひじきが先週の金曜から体調を崩し、病院に通院しながら自宅で療養していたものの改善しなかったため、今週火曜(15日)から入院となりました。
入院の理由となった病気は腸炎と膵炎です。
本日はひじきが腸炎と膵炎になった症状と経過をつらつらと書いていきたいと思います。
そして、後半の方では治療にかかる費用と、保険に入った方が良かったのという疑問について書いていきます。
なお、同じ症状で悩んでいる方でない限りは、前半の内容は飛ばし読みをお勧めします(嘔吐物の写真もあります)。目次後半の学んだ事からご覧いただけたらと思います。
猫を飼っている方で、同じような症状で悩んでいる方の参考になればと思います。
【症状と経過】猫のひじきが腸炎と膵炎で入院しました
腸炎と膵炎発症初日【20/12/11(金)】
初日の経過
- AM7:10 普段と大きな変わりなし
- AM10:00 仕事から一時帰宅した際に食欲が低下(朝食は半分残し、食べたものは全て嘔吐)している姿を発見
- なんとなく元気がない
- PM6:00 仕事からの帰宅後、床に複数箇所嘔吐しているのを発見
- PM9:00 噴き出す様な嘔吐あり
ひじきは朝の空腹時や沢山毛を舐めたあとなどによく嘔吐します。ただ、通常は嘔吐は一度きりだったので、このときは回数が明らかに異常でした。
そして、これまでも繰り返し嘔吐した事があり、その時の原因が誤飲(床のスポンジやチュールの包装)だったので、今回も誤飲を疑い、病院へ行くことにしました。
獣医Aを受診
検査
- 体温測定 平熱
- 体重測定 4.1kg
- 聴診 問題なし
- レントゲン撮影 明らかな異物見られなかったものの、スポンジ系はレントゲンにうつらないため、誤飲を疑う
治療(皮下注射)
- 皮下点滴
- ビタミン
- 吐き気止め
処方してもらった薬
- 吐き気止めの薬(1日2回)
- 胃酸分泌抑制する薬(1日1回)
A先生:「翌日になっても、繰り返し嘔吐するようであれば、腸閉塞していないかみるためにバリウム検査をしましょう。そして帰宅したら、尿をしているか確認を。冬は尿石が多いですよ。」
ちなみに尿石が原因であれば危険性が高い可能性があるため、夜間救急に連絡する様提案されていました。
- PM 9:00 当日に排泄したと思われる尿を確認、と同時に、別日に血尿が出ていたことが発覚。
- ひじきは食欲乏しく、食べたエサはティースプーン一杯程度
- PM 9:30 尿石の可能性を考慮し、夜間救急Bへ連絡
B先生:「診察してみないと、緊急性があるか判断できないが、膀胱炎の可能性もある」
ということで、そのまま自宅で様子を見ることに
腸炎と膵炎発症2日目【20/12/12(土)】
- 動物病院で吐き気止めを打ってもらってから朝にかけて嘔吐なし
- AM8:00 排尿・排便あり。血尿ではないものの、あらかじめ設置しておいたらラップで採取。便には、サランラップが混じっている(誤飲1つ目)
- AM 9:00 採取したものを持って動物病院Aへ
以降しばらく排便がない日が続く
動物病院A(腸炎の治療を開始)
検査
- 体温測定 平熱
- 体重測定 3.8kg
- 聴診 問題なし
- 尿検査 潜血反応あり、正常よりもかなりアルカリ、細菌反応あり、ストラバイト結晶多数、→ストラバイト尿石症、膀胱炎の診断
- エコー検査(膀胱)キラキラと小さな尿石が見られる
治療(皮下注射)
- 嘔吐が落ち着き、便にラップが混じっていたため、誤飲の問題は解決したと思われた
- 治療は誤飲から腸炎の治療へシフト
- 尿石については、食事療法を指導してもらう。膀胱炎に対する抗生剤については、腸炎完治後に飲むことに(体への負担を考慮)
- AM 10:30 噴き出す様な嘔吐あり(臭い強め)
- バリウムを検討するが、嘔吐の回数自体は減っていため、家で様子を見ることに
- PM 7:00 再び嘔吐を繰り返す(強い臭いは次第になくなる)元気なくグッタリしてる
- PM 7:30 動物病院Aは時間的に難しかったため、動物病院B(夜間救急)へ連絡
- PM 21:10 動物病院Bへ
動物病院B(腸炎の治療を継続)
検査
- 体温測定 微熱、38.9
- 体重測定 4.1kg
- 聴診 問題なし
- レントゲン 4枚 腸閉塞の所見なし
- エコー検査(胃〜腸)異物が2つ見られるが腸閉塞の所見なし、腸は動いているものの、胃が動いていない→腸炎による機能的閉塞。腸炎か膵炎の診断
治療(皮下注射)
- 点滴
- 吐き気止め
- 抗生剤
- ステロイド
- PM 23:00 病院から帰宅後、少しご飯食べる(スプーン一杯)
- PM 23:30 排尿あり(血尿なし)
腸炎と膵炎発症3日目【20/12/13(日)】
動物病院Aはお休みのため、動物病院Bへ(腸炎の治療継続)
検査
- 体温測定 平熱(38.2)
- 聴診 問題なし
- 体重測定 3.8kg
- レントゲン 腸閉塞の所見なし(変わらず)
- エコー検査(胃〜腸)腸閉塞の所見なし、相変わらず腸は動いているが依然として胃が動かない→胃腸の症状が重いことが示唆される。診断は変わらず腸炎か膵炎
治療(皮下注射)
- 点滴
- 吐き気止め
- 抗生剤
- ステロイド
B先生:「このまま治療を継続します。火曜日まで良くならなければ再びエコー検査をして、入院が必要になってくる可能性もあります。何か食べないと胃腸も動かないので、どうにかご飯を食べて欲しい。」
- 1日嘔吐なし
- 食欲なし
- 夜ご飯のみ食べる(ティースプーン一杯)
- 排尿は朝のみ
- 排便なし
腸炎と膵炎発症4日目【20/12/14(月)】
- AM 8:30 排尿あり(血尿なし)
- 排便なし
- 排便はないけどお腹がぐるぐる鳴っている
- AM 9:00 通院
- 食事は全く食べなくなる(チュールもだめ)
- PM 6:30 シリンジ(針のない注射器)を使って強制給餌を試みる
- 1日嘔吐なし
この日初めて強制給餌を行いました。強制給餌とは、自力で食事を食べられない時や栄養を摂取できない時に強制的に餌を食べさせる事です。
この時は、テリーヌ状の餌をスプーン1/3杯分とミルクを10mlほどあげましたが、食欲がないどころかほとんど飲み込もうとしませんでした。
相当胃腸の調子が悪かったんじゃないかなと思います。この時には、素人ながらも病状が悪化しているのを感じており、通院治療じゃ治らないかもしれないと悟りました。
動物病院A(腸炎の治療継続)
検査
- 体温 38.1(平熱)
- 聴診 問題なし
- 膵炎や他の病気の可能性を考慮し、血液検査を実施(外注のため結果は翌日)
治療(皮下注射)
- 皮下点滴
- 吐き気止め
- ステロイド
- 抗生剤
- 胃酸分泌抑制剤
腸炎と膵炎発症5日目【20/12/15(火)】
- AM 3:30 激しく広範囲(30平方cm)に嘔吐、嘔吐物(↑図)は茶色〜緑色、便臭あり、小さなスポンジが1つ嘔吐物に混じっている(誤飲二つ目)
- 嘔吐後は少しスッキリした表情、でもお腹が痛そう
- 呼吸は波があり、早いと80回/分 遅いと40回/分
- 常にコタツ座り
- AM 7:20 グッタリしている。目は開いているが呼びかけに応じる余裕なし。目も合わせない(意識障害なのかどうかは不明)
- AM 8:00 排尿あり
- AM 9:00 動物病院Aで血液検査の結果を受け取り、動物病院Bへ
血液検査の結果、膵炎の可能性が濃厚に(猫膵特異的リパーゼが基準値を超える)
動物病院B(入院初日)
検査
- レントゲン→相変わらず胃が動いていないが、腸詰まりはなし
- エコー検査→腸全体が腫れている(腸炎悪化)
非特異的リパーゼが基準値を超えている事、腸全体が腫れている事から、変わらず腸炎・膵炎の診断。
通院治療を継続したものの全く改善しないため、通院での治療は困難と判断、入院の運びとなる。
治療(点滴と注射)
- 補液
- 吐き気止め
- ステロイド
- 痛み止め
- 抗生物質
- 胃酸分泌抑制
入院中の猫(ひじき)はこんな様子。コタツ座りをして静かにしています。呼びかけには応じつ、目を合わせる元気もなく、動きはほとんどなし。
この日は絶食
腸炎と膵炎発症6日目【20/12/16(水)】
動物病院B(入院2日目)
治療は前日に同じ。
- この日から排便(下痢〜軟便)あり。便から小さなスポンジが1つ出てくる(誤飲3つ目、12/13にエコーで確認された異物2つがこの時点で体外に排出し終える)
- 動きのなかった胃に変化あり!(水分で膨れていた容積が若干減る)
- ひじきは獣医に怒りをあらわにする元気はあり
腸炎と膵炎発症7日目【20/12/17(木)】
動物病院B(入院3日目)
検査
- レントゲン撮影→胃はスッキリし、腸にガスが溜まってきている
- エコー検査→胃腸の動きは良くなっている。ステロイドの影響からか、膀胱炎は悪化傾向?尿に濁りが出てくる。(血尿はなし)
治療は同じ
- 食事を開始(ペースト状の餌から開始)
- 相変わらず獣医に怒りをあらわにする元気あり
- 飼い主の呼びかけに反応を示す様になる!
- コタツ座りから4つ足で立てるようになる!
- 呼吸数は20回程度、自宅にいた時のMAX80回を思うとかなり落ち着いている
腸炎と膵炎発症8日目【20/12/18(金)】
- レントゲン撮影→腸に溜まっていたガスがなくなり、スッキリ
- 血液検査(非特異的膵リパーゼ以外)→とくに問題なし
- 便は少し緩めだけど出ている
- 獣医の手をはねのけ餌を食べるくらい元気
- 鳴き声もきかれるようになる
便も出ていてエサも食べれていて…これはもう退院できるのだろうか?と淡い期待を持ちましたが、まだしばらく入院は必要とのことです。
理由は、退院して錠剤のステロイドに切り替えると、また膵炎と腸炎をぶり返す可能性があるため、週ごとにステロイドの量を減らして行こうという事になりました。
ということで、まだ入院治療(あと1週間くらい?)は継続します。(明日以降へつづく)
今回猫が病気をして学んだ事
動物病院は2種以上調べておいた方がいい
今回、始めに動物病院Aに受診したものの、動物病院Aは夜間診療を行なっていなかったため、もし夜中に何かあっても対処してもらう事ができないのがネックでした。
そのため、あらかじめ夜間診療を受付している動物病院Bをメモしておく事で、夜中突然救急をお願いしたくなった時にはとても心強かったです。
また、1つしか病院を知らないと、体調が悪い時にその病院の定休日に当たってしまうリスク事があるため、せめて定休日がずれている2種類の病院を知っておく事が大切だと思いました。
(先生にはかかりつけ病院は3つあった方が良いといわれました)
【ちょっとまった!】病院に行く前にトイレの確認を!
今回反省したのは、体調不良になった時にすぐトイレを確認しなかったことです。
うんちやおしっこを最後にしたのはいつなのか?下痢や血尿にはなっていないか?
自分の体調を言葉で表現する事ができない動物にとって、排泄物は事の重要性を左右する大切なバロメーターという事を痛感しました。
既にしていただいているとは思いますが、体調不良で病院連れて行く前に落ち着いてトイレを確認することをオススメします。
【治療費見込み額43万円】ペット保険は入った方が良かったのか?
今回腸炎と膵炎にて通院や入院を行いました。
まだ入院は続いているので、入院費の総額はまだ未定ですが、通院だけで既に13万円程度かかっています。
かといって、ペット保険に入った方が良かったかと聞かれると、ペット保険は高いので「保険に支払う額をそのまま貯金した方が良いんじゃないかな…」というのが元々の私の意見です。
理由は、通院・入院・手術の保証をしてくれる保険に結構費用がかかるという事と、保険会社側の支払上限額や補償の対象外の事を考えると、入ったから病気になっても全然平気という事でもないからです。
例えば、有名なアニコムの【通院、手術、入院費70%補償】のペット保険に入るとすると、今のひじき(譲渡してもらった生後半年〜3歳半の現在までで計算)が総合して支払う事となる額は約121,000円程度になります。
そして、今回通院(3日)、入院(10日を予定)でかかった額は432,000円。このうち、保険で補償してもらえる合計金額は193,000円となります。
と、思われる方もいらっしゃるので、そこを解説すると、アニコムの70%補償の場合、通院と入院1日に補償される金額の上限額が14,000円と決まっているため、実際には補償してもらえる額が193,000円になるのです。
つまり、今回ひじきの通院と入院で補償してもらえる金額(青色)は以下の通り↓
- 通院1日目:11,330円(込)
- 通院2日目:6,710+79,044(込)→14,000
- 通院3日目:16,115(込)→14,000
- 通院4日目:18,810(込)→14,000
- 入院1日目:30,000(仮)→14,000
- 入院2日目:30,000(仮)→14,000
- 〜
- 入院10日目:30,000(仮)→14,000
11,330+(14,000×13)=193,000円
※入院費が全て30,000円なのは、医師から教えていただいた見込み額です。そのため(仮)と記載しています。
という事で今回退院まで(仮)で合計した費用は以下の通り
保険なしの場合(現状)の自己負担額
通院費132,000円+入院費300,000
合計額 432,000円
保険ありの場合(アニコム70%補償で想定)の自己負担額
通院費(132,000-53,000)+入院費(300,000-140,000)+保険金支払い額121,000=79,000+160,000+121,000
合計額 360,000円
【結論】今後、保険に入ろうと思いましたか?→はい(※)
今回、ひじきは保険を入った方が良かったかもしれないという結論に達しましたが、それでも私は保険に払うお金があるのであれば、通常は貯金した方がいいのではないかと思っています。
今回ひじきの治療にかかった費用の総額はかなり高額ですが、それは大変稀なケースだと思います。
猫にかかる月あたりの動物病院の費用は1家庭で年間約8万4千円(日本獣医師会が平成27年に実施した調査より)、猫の寿命を15歳とすると、一生でかかる額は1,260,000円。
とはいえ、ひじきは3歳半という若さで既に50万弱かかっているので、稀だと思います。
今回の腸炎膵炎自体は自己免疫不全によるものと言われており、直接的な原因は不明なのだそうです。ですが、繰り返しやすい病気とも言われました。
ひじきは特徴として、とても暴れん坊で、かなり食いしん坊(スポンジ、プラスチック、おもちゃ、なんでも食べようとしてしまう)であるため、今後も腸炎だけでなく誤飲が起こり得ますし、入院や手術となる可能性もあるかもしれないと感じたため、入院と手術を補償してくれる保険に入ろうという結論に達しました。
ということで、掛け捨ての都民共済に入る様な気持ちで、ひじきは【アニコムのどうぶつ損保プチ】にしようかなと思います。
理由は通院補償がないため掛け金が安く、入院や手術をした時の補償は手厚めだからです。(7歳まで値段に大きな変動なし、1年に11,000円程度の掛け金)
通院補償はないので、まず使う事はほとんどないと思います。しかし、もしもの時に治療の選択肢が広がるかなと思うので、暴れん坊のうちは入ろうと思います。
今回の腸炎・膵炎の原因は不明なままですが、誤飲は少なくとも予防できたものだと思いますし、少なからず腸炎のきっかけまたは拍車をかけたと思っています。
これから、ひじきが退院するまでに家中の床を固い床にリフォームして、猫が健康に過ごせる様な環境を作って行こうと思いました。
それでは、本日もご覧いただきありがとうございます。
その後の経過はこちら↓