床から立ち上がるタイミング、それは、布団から起きる時、こたつで過ごす時、洗濯物を床で畳む時など色々ありますが…。
椅子生活が多い今日では、床から立ち上がるのに介助が必要となる状況はあまり起こりません。
ですが、もしもの時のために、床から起き上がって立つ介助方法を知っておけると安心です。
先日、床からの立ち上がり上がる方法について、お伝えしました。
一人で床から立ち上がるやり方はイメージ出来たけど…
一人で床から立ち上がる事が難しい方の場合には、どのように介助していけば良いのか?
本日は、床からの立ち上がり介助方法について、お伝えしていきます。
相手の方が行う動作自体は、前回の方法と変わりありません。
一人で立ち上がる方法については、前回の投稿をご覧ください。
床から立ち上がる時に不安定となりやすいポイントがあります。
それは、各動作の切り替わりの時です。
特に、横向きから四つ這いになる瞬間や膝立ちの状態から片膝を立てる瞬間には、突然体が崩れそうになる事があります。
それは、突如として腕や片足にかかる重量が増えるためです。
そこで、可能な限り体が崩れてしまわない様な介助のやり方をお伝えしていきます。
床からの立ち上がりの介助方法
今回は、左側から起き上がるパターンで書いていますが、この向きについては、その方にあった方向で行ってください。
床から起き上がる際に、上側と比べると下側にくる肩〜腰〜足にかけて、力が必要です。
そのため、例えば左側の手足に痛みがあったり、力が入りにくい場合には、反対側から起き上がっていく方がスムーズにいく事が多いです。
横向きになる
横向きになる=寝返る事です。寝返りの介助方法についてはこちらの投稿をご覧ください。
上体を起こす
四つ這いになる
四つ這いになる瞬間は結構ヒヤヒヤします。
腰を上げた途端にガクッと崩れそうになる場合があるためです。
上半身を起こす瞬間には『肩』が、腰を持ち上げる瞬間には『腰』が崩れやすくなります。
そのため上半身をあげる瞬間には肩を、腰を持ちあげる瞬間には腰を介助していきます。
片膝を前に立てる
片膝を前に立てると、反対側の足には体重が寄ります。
足の踏ん張りが効きにくい場合には、この膝を立てる瞬間に反対側の腰から崩れそうになる事があります。
そのため、片足を前に出す前に予め脇下とお尻下から体を支えておきます。
後ろから見たときの介助者の姿勢の例がこちら
体を持ち上げていく
もう片方の足を前に出し、体をゆっくり起こしていく
別法その①:台を使いながらの介助方法
台を使えば、相手の方が台に頼れる分、介助時にかかる負担は減ります。
それでは、介助のやり方を見ていきます。
台(椅子や段差でもok)に片方ずつ手を乗せていく
体を起こしたら、1.のやり方と同様に、片膝ずつ立てる
相手の方を支える場所は、腰でも脇でもokです。
強いて言うのであれば、相手の方の足の力が出ずらい場合には、介助者の片手は相手のお尻の下から支えてあげると、足が踏ん張りやすくなります。
ゆっくりと立ち上がっていく
・立って移動する事が難しい場合には、方向を変えてそのまま段差に座る
床から立つのに使える福祉用具
【たちあっぷ】
こちらは介護保険でレンタルする事が可能な製品です。
重さなんと15.5kgとかなり重いので、多少引いたとしても揺らがない安定感があります。
自分の力だけでは上手く立つ事はできないけど、布団が恋しい方は、この様な手すりを使ってみても思います。
購入すると高いので、まずはレンタルをすることをオススメします。1割負担の方であれば、1月300円程度で借りれます。
[矢崎化工] たちあっぷ CKA-02 置き型手すり 置くだけ 簡単設置 介護 ベッドサイド 布団 寝室 ソファ 立ち上がり 起き上がり 重量15.5kg 手すり高さ70/75/80cm ヤザキ【アルミ製 立ち上がり手すり】
市販だと、今はこんな手すりもあるんですね、お値段5500円、耐荷重80kg…すごいですね、ビックリです。
既に介護保険の点数が上限を超えてしまっている様な方は、福祉用具の手すりの代わりに良いかもしれませんね。
なお、こちらはあくまでも押して立ち上がる用の製品なので、「立つときに手すりを引っ張ってしまう」場合には手すりが傾いてしまうと思うので、ご注意を。
1年保証 手すり 立ち上がる 手摺 手摺り 玄関 トイレ 介護 介護用品 介護用 アルミ 軽量 3段 手すり 立ち上がり 補助 補助器具 福祉 コンパクト 転倒防止 居間 寝室 ベッド 軽い 移動 アルミ製 立ち上がり手すり 3段調節 ★[送料無料]別法その②:足を下に降ろしながらの介助方法
1.や2.と比べると、四つ這いで段差の元まで向かわなくてはいけない分出来る方は限られてくるかもしれません。
ですが、足の関節が固い方の場合には、こちらの方が楽な事がありますので、こちらも一読していただけると良いかもしれません。
玄関やベランダなどの、高低差がある場所まで四つ這いで移動する。
片足ずつ下に降ろす
手を少しずつ体に近づけていきつつ、体を起こしていく
以上が、床からの立ち上がりの介助方法の例になります。
なかなか、床から立ち上がるのを介助する事はあまりないと思います。
ですが、万が一家族が床から起きれなくなった場合などに、使える介助方法の一つになります。
『あぁ、こんなやり方があるのね』程度に頭の片隅に入れておいていただけたら嬉しいです。
こちらは、介助方法についてのまとめページです。
ご興味があれば、ぜひご覧ください!
床からの立ち上がりのイラストをご使用されたい方へ
現在、当記事のイラストを使用したいという声を多くいただいております。
そのため、簡単なアンケート(氏名やメールアドレスは不要)をご回答してくださった方に限り、当記事のイラストや文章を教育・指導・研修などで無料で使用していただいて構いません。
どうぞよろしくお願いいたします。