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福祉用具_介護用ベッド:モーターとは何のこと?

介護用ベッドのイラスト

 介護用ベッドを考えている時、ふと業者さんに「何モーターにしますか?」という事が聞かれる事があるかもしれません。

 介護用ベッドは特殊寝台と言います。

 特殊寝台には、サイドレール(ベッドの柵)が取り付けることが出来る且つ、背または膝の傾斜角度が調整できるか、高さを無段階に調節できる機能が最低限備われています。

 この介護ベッドの調整機能には、機種や種類によって様々です。

 ベッドから頭の部分が上ったり、膝が持ち上がったり…このような機構をモーターと呼びます。

 モーターは、モーターの数によって1(ワン)モーター、2(ツー)モーターと呼びます。

 シンプルで覚えやすいですが、名前だけ聞いても機能がイメージつきにくいところがあります。

 そして、同じモーター数でも機種によって機能が異なります。

 本日は、そのモーターについて、どんな機能があるのかご紹介していきます。

モーター数別:どんな機能があるの?

1モーター:背中と膝が連動しながら上っていく

1モーターベッドのイラスト

 背もたれ部分が同時に上がってきます。背上げだけすると、お尻が下へ滑ってしまいます。

 膝が連動して上がる事で、このお尻が下へ滑る事を抑えてくれます。

 なお、連動をキャンセルできる機能を有する機種の場合には、下の図のように背中だけ上げる事もできます。

1モーターベッドのイラスト

2モーター:背中と膝が連動しながら上っていく AND 上下に昇降する

2モーターベッドのイラスト
2モーターベッドのイラスト

 1モーターと異なるは高さ調整が出来ることです。高さ調整が出来ると、介助をする時に介護者の腰の位置に合わす事が出来たり、

 ベッドから立ち座りをする時に少し高めに設定する事でその動きを行いやすくする事もできます。

 こちらも1モーター同様に、連動をキャンセルできる機能を有する場合には、背中だけ上げる事もできます。

3モーター:背中を上げる AND 膝を上げる AND 高さを調整できる

3モーターベッドのイラスト
3モーターベッドのイラスト
3モーターベッドのイラスト

 3モーターでは、これらの機能をそれぞれ独立して操作する事ができます。

 連動タイプと比べると、本を読む時や食事を取る時に、より自分の体に丁度良い高さを調整する事ができます。

 起き上がった時の事を例に挙げると、

 背中と膝が上がったままだと、起き上がってから座ろうとした時、膝の上がった部分に動きを妨げられてしまいます。

 そのため、膝を独立して下げられるのも便利です。

 また、膝だけ上げれば、足がむくんだ時にも使えます。(膝から下がさがらないようにクッションを追加する必要はあります。)

4モーター:背中を上げる AND 膝を上げる AND 高さを調整できる AND 傾斜 OR 寝返り支援

4モータベッドのイラスト

 3モーター同様に、それぞれの機能を独立して操作する事が出来ます。

 加えて、4つ目の機構には種類があります。

【ティルティング(傾斜)】

4モータベッドのイラスト

 ベッドの片側の足を低くし、反対側の足を高くする事によって傾斜します。

 背上げ・膝上げに合わせて傾斜が使えると、下半身が下に降りるため、体が起こしやすくなります。そして、座った姿勢に近づける事が出来ます。

 日本ではパラマウントベッドさんが傾斜の機能を有した商品を出されていますので、ご興味のある方はご覧下さい。

参考 楽匠Zシリーズ(3モーションタイプ)KQ-7325PARAMOUNT BED

【寝返り支援】

4モータベッドのイラスト

 ベッド上で動く事が難しい方の場合には、寝ている状態で定期的に寝返りを介助してもらう必要があります。

 しかし、2時間に1回以上が推奨されている定期的な寝返りの介助は、ご家族にとって結構な負担になります。

 寝返り支援が備えられたベッドは、介助者、介助が必要な方双方にとって優しい商品といえます。

 寝返り支援ベッドは、フランスベッドさんから出ています。下にリンクを貼り付けしておきますので、気になる方はご覧下さい。

参考 自動寝返り支援ベッド FB-640フランスベッド

機能が多ければ良いというわけではない

多機能ベッドは混乱を招く恐れがあるイラスト

 モーターの数が多い程、出来る事が増えるのですが機能が多いだけボタンは増え、操作はしにくくなります。

 操作する側の混乱を招く事もあります。

 また、自分の力で出来る事をあえて機械に任せると、逆に自力で動く機会が減ってしまう恐れもあります。

 どんな機能があるかを知った上で、ご本人の体の状態と介助者の負担を考えて必要な機能が入ったものを選びましょう。

自分に合ったものはどう選んでいけば良い?

 多くの方がベッドでは、寝る・寝返る・起き上がる・立つ・座る動きをします。

 そして、ベッドから離れられない方にとっては、ベッドは寝るだけでなく生活の場にもなります。

 その方が日常の生活で、ベッドでどのような動きをするのか?そしてどんな動きや場面で困っているのかを考えると良いと思います。

 例えば、立ったり座ったりする事が大変な方であれば、ベッドを少し高めに設定出来るものの方が楽に立ち座りが出来る事が多いです。

 そして、自力でベッドから起き上がって座る事が難しい方の場合には、背中を上げる機能を使えば比較的楽に座れたりします。

起き上がるのが大変な高齢者のイラスト
背上げ機能を使って楽に起き上がる高齢者のイラスト

 また、ベッド上で過ごされる事にとって、本を読んだり食べ物を食べる際にも、背中を上げる事が出来る機能は必要です。

 少し動きと関係が少ないかもしれませんが、血圧が低くなりやすい人が、血圧が下がらないように、足をあげて血液を上に上げるのに使われる事もあります。

 足を上げる機能は、足にむくみがある時にも使える機能です。

 加えて、寝ている状態で血圧が高くなった際に、背中を上げて血圧の上昇を抑えるケースもあります。

 ベッドを使われる方がどんな方で、ベッドは生活の中でどのような場面で使うのか、ベッド周りでの動きではどんな動きが大変なのかを参考にしましょう。

 そして何よりも、使うご本人が心地良く使えるかが一番大切です。

 使い勝手の良いベッドは生活の豊かにしてくれる事もあります。

 ただ、実際には使ってみないとわからない部分が多いので、極力介護保険でレンタルする事をオススメします。

注意
要介護度が要支援または要介護1の方は原則介護ベッドのレンタルは出来ません。ですが、必要性が認められた場合には(主治医の意見書など)レンタル出来る事もあるので、担当のケアマネージャーに相談してみましょう。

 

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