ベッド上で、患者様やご家族・利用者様などを上へ移動した際に、腰がビキッときそうになった事がある方はいらっしゃいますか?
先日、ベッド上での移動の介助方法についての投稿をしました。
介助方法とはいえ自分の力と相手の協力のみで行うので、慣れるまで難しかったり体重が重い方だと大変な事もあるかと思います。
投稿の最後の方に、シャカシャカシート(正式にはスライディングシート)についても軽く触れましたが、本日はその使い方について詳しく説明していきます。
スライディングシートとは
スライディングシートとは、ベッドと介助が必要な方との間に敷く事によって、ベッド上での移動をスムーズで楽にしてくれる道具です。
小柄で体重が軽い方を介助するのであれば無くても平気かと思いますが、介助をする方自身の腰がナイーヴな場合や、介助量が重い方を介助する場合には特にその効果を実感できます。
スライディングシートの使い方
スライディングシートの使い方は、シートを体の横から入れ込む方法と、頭の上から差し込む方法があります。
体の横から入れ込む方法
体に差し込む側のシートを谷折り→山折りにする
横向きで差し込めたら、次は逆方向へ体を向ける
逆方向から先ほど折り込んだシートの端を摑んで引き伸ばせば差し込みは終了
頭の上から入れ込む方法
シートを縦半分に折り畳む
その状態のまま、枕の下から差し込む(上へ移動する場合には、枕を差し込んでおかないと首が下の方へ反りやすくなってヒヤヒヤします)
ある程度差し込めたら、下側のシートを下側へ引き伸ばします。
シートが差し込めたら、後はいつもと同じように介助を行えば、必要な介助量は減ります。
注意点としては、シートの向きは、介助を行う方向に対して平行に位置させましょう。つまり、今回のシートの向きは上下移動様の配置になります。
そのため、もしベッド上で横移動を行う場合には、入れ込むシートを90°回転させて使用しましょう。
上方への移動介助方法については下記の記事をご参照下さい。
シートを抜く方法
スライディングシートを使い終わりましたら、肌に負担が掛からないように、下側からシートを引き寄せるように、抜いていきます。
抜き方は、デンマークで生まれたスピラドゥ(スラインディングシート)の動画を参考させて頂きました。
使い方をYoutubeの動画でも公開されていました。拝見したところ、使い方がとても丁寧で相手に対しての優しさに溢れています。
尚、スピラドゥ使用は原則2枚のようです。2枚使う事により、引き抜くときの肌への負担も少なく済みそうです。
リンクを貼っておきますので、興味のある方はぜひご覧ください。
スライディングシート スピラドゥ(シート)ピンク/ESサイズ(約50×150cm)【Spilerdug】イラストの輪っか上のスライディングシートの商品はこの様な感じです。私は病院勤務時代はこの様なタイプを使っていました。
介助らくらくシート Sサイズ(70cm×73cm)[スライディングシート][バリアフリー展][12%OFF][送料無料][体位変換][移乗][腰痛][摩擦][負担軽減]ちなみに私が私物で持っているのは、ウィズ(With)さんの「トランスファーシート フラットS」というものです。
Sですが、半分に折った状態で142×94cmと結構大きいです。
大きい方ほど体重が重くなることを考えると、これくらいあった方が良いかなと思い、こちらを購入しました。
これくらいあれば、180cm弱くらい大きな方でも私(153cm位です)の力でベッド上で移動できるので、私は満足しています。
そんなにたくさん使ってるわけではないですが、今は訪問のお仕事なので、腰の調子が悪い時のために、お守り代わりにカバンに入れてます(笑)
折り畳むとこれくらいですね。服のサイズによりますが、ポケットに入るサイズじゃないかと思います。
私が購入したサイトのリンクも貼っておきます。気になる方はご覧ください。
トランスファーシート フラットS(142×94cm)[15%OFF][スライディングシート][バリアフリー展][HCR][滑る][体位移動][寝返り][ホームヘルパー]こちらは、もう少し小さくて価格も安いタイプです↓
他のと比較するとかなり安いですが、素材自体は上のものと同様ナイロン100%でした。
スライディング シート 移乗シート 長さ75cm CX-04002 介援隊 移乗用具 体位変換 移乗用シート 床ずれ 介護用品 介助
スライディングシートの代用方法
スライディングシートのこのサラサラ具合が、ベッドと体の摩擦を減らし、介助量を軽減してくれます。
使っている時の体は楽なので値段以上の価値はあると思いますが、数千〜1万前後するので、購入するのをためらってしまう方が多いのではないかと思います。
まずは、ゴミ袋などの大判(45L以上)の袋で代用してみましょう。ゴミ袋は、袋を内側どうしでこすった時に摩擦が少ない物で、取ってが付いていないタイプにしましょう。
・作り方は簡単です。
袋の空き口と逆側を切り取れば完成です。後は、スライディングシートと同じように使ってみましょう。
長さが短い場合には、体の比重が重い部分は網羅できるように入れ込みましょう。例えば、横から入れる場合には、肩下〜腰下部分を優先します。
個人的には、薄いゴミ袋よりも少し厚みがあってしっかりしている市のゴミ袋が一番使いやすかったです。厚みがある分、体の引っ掛かりが抑えられるのかもしれません。
こちらは、介助方法についてのまとめページです。
ご興味があれば、どうぞご覧ください!
かわいらしいイラストで素敵ですね(^^)イメージもしやすいです。
私も同職者でスライディングシートなどを活用しています♪
敷き込み方や抜き取り方も大事ですよね。
そこで無理がかかっても相手に不快な思いをさせちゃうし
緊張させちゃいますしね。
シートを抜き取る時に首の下から行うと、
ちょっと敏感でデリケートな部分なので相手に嫌な思いをさせたり
緊張させちゃうかもと思いました。
私がすごく勉強になるしお手本にしているのは
スピラドゥというデンマークのメーカーの動画サイトです。
日本版もありますが、本家本元の介助方法の紹介は
どれも相手と息を合わせていることが伝わりますし優しいです。
こんな風に使ってもらいたいと思わされます。ご存じでしたか?
さまざまな場面の動画があるのもありがたいです。
これからもお互い良い介助を進めて行きましょう(^^)/
こんにちは。
暖かいコメント・ご教示をありがとうございます!
同職の方がこちらを見て下さった事が、とても嬉しかったです。
スライディングシートを引き抜く際の、
肌への摩擦は私としても不安な点でした。
シートを使う方の多くは、肌が繊細であったり、
床ずれのリスクも高いですしね…。
にも関わらず、首の部分に当たって緊張を高める恐れがあるという点に、
私気付きませんでした。勉強不足で申し訳ありません。
速やかに修正いたします。
そして、スピラドゥという動画サイトですが、
存じ上げませんでした。早速動画を拝見したところ、
スライディングシートの使い方がとても丁寧で優しく、感激しました。
またゆっくり他の動画を見ることが楽しみです。
貴重な情報をくださり、ありがとうございます。
また何かございましたら、ご指導のほど、よろしくお願いします!
のどか
スピラドゥのサイト いいですよね〜
スライディングシートや用具って昔と比べると随分と紹介されるようになったけど、ちょっと安易だな〜雑だな〜心配だな〜っていうことも正直多くて(^^;; あのサイトは安心して紹介できるし、自分たちの確認にも役立つのがいいですよね〜
これからもどうぞよろしくお願いします。
(^_^)(_ _)(^_^)/
介護分野における海外の良質なサイトやコンテンツはとても貴重ですね!
私自身も丁寧なサイト作りに努めていきたいと思います。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします(^^)
看護師、58才です。
お尋ねしたいです。
スライディングシートにはとても興味あり、身近にあるものを使用したいと思いました。それでポリ袋を使用してナース同士で実際やってみましたが移乗できませんでした。ポリ袋を下に敷きましたが動きませんでした。何処がいけなかったでしょうか?
こんにちは。
ベッドからストレッチャーへの移乗で使われたのでしょうか?
もしかしたら、摩擦で動きにくいのかもしれません。
作っていただいた筒状のポリ袋の中に、折り畳んだ段ボールを
入れて使うと、ポリ袋が凹みにくい分
摩擦が軽減出来るかもしれません。
使い方は、ロールタイプの移乗ボードのように使うイメージです。
YouTubeに実際の商品の使い方動画も載っていますので、ご参考ください。
https://www.abilities.jp/fukushi_kaigo_kiki/idouyoulift/730060