以前に、杖を選ぶポイントについての投稿をしました
そこでは、主に片手で使う杖にしか触れていませんでしたが、杖には片手で使うものだけでなく、2本で使う場合や2本で使う事を主目的とした杖があります。
本日は、両手で持つ杖にどんな物があるのか、またどのような特徴があるのかを説明していきます。
両手で持つ杖はどんな時に使うの?
両手杖は、片手だけで持つ1本杖と比べると、体重がかけやすく、安定感が増します。
どんな方が使うかと言うと、例えば足を骨折して、片足に体重がかけにくい時や、両膝や片足の痛みで足の踏ん張りが利かず歩きが不安定になった時などです。
体への負担を減らす他にも、杖を交互に出す事で体の捻りを利かせやすくなり、歩く姿勢の改善にも使えます。
両手で持つ杖にはどんな物があるの?
掛けられる体重の多い順に書くと、
松葉杖、ロフストランド杖、ノルディック杖
などの種類があります。
以下にそれぞれの特徴を書いて行きます。
松葉杖
町中で見かける両手杖でよく見かけるタイプです。
両方の脇に挟みつつ、両方の手でも持って歩きます。かなり体重をかけやすく、しっかりした作りになっています。
松葉杖では、最大で自分の体重をフルに支えてくれます。そのため、松葉杖を使えば片足で歩く事が可能になります。
ロフストランド杖
手と腕で支えながら歩くタイプの杖です。50〜80%の体重を掛けることが出来るとされています。通常の杖と比べると体重を掛ける面積が広いため、体重が掛けやすいです。
一般的には片手で使われる事が多い杖ですが、松葉杖の代わりとして両手でも使わわれます。
松葉杖と比べると見た目がスタイリッシュな物が多く、コンパクトで扱いやすい仕様です。
ノルディック杖
体をガッシリ支えられるタイプではありませんが、リハビリだけでなくウォーキング用としても使われます。
他のタイプと比べると、体重をかけるというよりも、歩く事を楽しむ・綺麗に歩くというフレーズが合いそうな杖です。
通常の杖と比べると細く長いです。2本の杖を地面に着地させながら歩く事によって良い姿勢を保ち、さらに交互に杖を振り出せる事によって体の捻りが使いやすく全身運動に繋がります。
推進力や消費カロリーがアップするのに対して、足にかかる負担は減るので、普段よりスイスイと歩け、歩く事が楽しくなります。
両手で持つ杖のタイプ別メリット
松葉杖
松葉杖の魅力は、その大きさと構造からくる安心感でしょうか。
脇に挟んで手でも持っていれば固定力は抜群ですし、これならきっと折れないという安心感があります。
ただ、安心感はあるものの大きくて扱い辛い部分があり、人ごみでは少し煩わしさを感じてしまうかもしれません。
ロフストランド杖
杖なのにも関わらずスタイリッシュでカッコいい物が多く、体重も掛けられるので、私がもし足を骨折したらこちらを使いたいです。
杖自体が扱いやすく、杖を腕に引っかけておけば多少手を動かせるので、外出先では便利そうです。
難点としては、体重をかける場所が手と腕になるので、肩や腕の筋力は必要です。そして掛ける体重が多い場合には腕の骨が少し痛いかもしれません。
ノルディック杖
私がこれをすごく好きな点としては、杖や他の福祉用具と比べると、見た目がスポーティで、福祉用具という事を感じさせにくい点です。
公園や町中で使っている方もいるので、初めて福祉用具を使う方への導入がしやすい印象です。
また、腕を交互に振る事で全身運動にもなりますし、体の柔軟体操にもなります。体の捻りの動きが出やすい事から歩幅も増やしやすいので、とても便利です。
ですが、体重を支えやすいような作りにはなっていないので、他の2種類の杖と比べると安定性は減ります。