病院や施設で患者さんや入所者さんのお部屋にふと目を向けると、足の下に枕が置かれているのをよく見かけます。
おそらく、頭用枕の次によく使われる類の枕なんじゃないかと思います。
ご高齢になって足の付け根(股関節)や膝が固くなってくると、平坦なマットレスでは、足が落ち着けなくなります。
なぜなら、足が真っ直ぐに伸びなくなると、足全体をマットレスに寄り掛からせる事が難しくなるからです。
そんな方におすすめしたいのが、足枕。そしてそして、腰が痛い方にも試して頂きたい枕です。腰が痛い時も試して欲しい理由については後ほど解説していきます。
それでは、足まくらについて解説していきます!最後に作り方もお伝えします。
足腰が痛くて眠れない時に試して欲しい!足まくら
足まくらで大切な事、それは足全体がよりかかれる様な枕にする事です。
体に接する面積が広いほど、足の重さは分散されます。つまり、自分の足に合った枕にすると楽に感じ、力も抜けやすくなります。
あお向け(真っ直ぐ寝る時)の場合
お尻の直下〜足の下の隙間を埋める
少しわかりにくいのですが、お尻を構成する坐骨で一番下にくる部分(坐骨)の直下から入れます。
横向きで寝る場合
腿(もも)から足の下の隙間を埋める
寝ている人を正面から見た時に、上の方の足がマットレスに平行になる高さを目安にしましょう。
大事なのは、「寝心地は良いか?」「不快感はないか?」です。
足まくらって何?どうして腰が楽になる場合があるの?
足は骨盤につながり、骨盤は背骨につながり…体は全体を通して繋がりがあります。そしてつながっているだけでなくて、動きは連鎖していきます。
寝る時、足の重みで骨盤が手前に引っ張られれば、骨盤は前傾し、背骨は反ります。背骨が反ると痛みが出るタイプの方の場合には、「仰向けで寝るのが辛い」こうおっしゃられる方もいます。
腰が痛むと、仰向けで寝られない…そんなことを経験された事も多んじゃないかと思います。
しかし中には、腰に特に病気がなくても、寝る時に足に余分に力が入りすぎるのに釣られて、腰にも常に力が入ってしまう方もいます。
足全体が楽になれば、足に繋がる腰の力も抜けるかもしれませんし、逆に足に余分な力が入っていれば、腰や背中にかけても余分に力が入ることもあります。
そのため、腰が痛い人も、足まくらを試して頂きたいのです。
足まくらの作り方
足まくらの作り方:あお向け用
足まくらの作り方:横向き
仰向け様に作ったまくらを、横向きで不快感なく使う事ができればそれでokです。
しかし、体の位置の関係上、横向きの方が隙間が大きくなる場合が多いです。その厚みを、タオルケットや座布団を大量に重ねて使うのは結構ずれやすく大変かもしれません。
試す場合には、掛け布団を折りたたんで使ってみて、丁度良い高さがあればその厚みのクッションを注文するのが早いと思います。
足まくらの問題点とオススメの足まくら
足まくらの問題点、それは仰向けと横向きで足枕の位置を変えなくてはならない事です。
「その都度入れ替えたら良いじゃないか」という話になるのですが、特に足に痛みが合ったり、まくらを自分で動かす力がない場合、このまくらを入れ替える作業が難しい事があります。
「モゾモゾ動くうちに枕がよくわからないところへ行ってしまって、膝が痛くて夜はよく眠れなかった…」
この様な方もたくさんいます。自力で入れられない方の場合は、それを介助者が行わなくてはなりません。
「足まくらを作って万事解決⭐︎」というわけにはいかない事が多いとは思いますが、実際使ってみると本当に足や腰の力が抜きやすくなるのでお勧めです。
ぜひお試しください。
私オススメの足用まくらはこちら「ナーセントEXワイド」です。何が良いかというと、大きくて半分に折りたたんで使うこともできるところです。
つまり、仰向けの時は広げて使って、横向きの時は半分に折りたたんで使うこともできます。結構患者さんに使ってみると「気持ちいい〜」とおっしゃる方が多かったです。
アイ・ソネックス ナーセントEXワイド ds-1446948少しネックなのは、値段がそれなりにするところです。しかし、こちらはなんと体位変換器として福祉用具貸与対象の商品の様です!
介護保険1割負担の方で、1ヶ月206円でレンタル可能です。今調べて初めて知りました。感動です(TT)
足まくらで悩んでる方がいらっしゃったら、レンタルして使ってみる事をオススメします。