外で歩いている時の家族の歩きが怪しくなってきた…。何か杖でも持たせた方が良いものだろうか…。
このような場合に、一番思い出しやすいのがよく見かける「杖」だと思います。杖を持たせたいと思っても、どんな杖が良いのか悩むと思います。
本日は、杖の中でも片手で使う杖について、その特徴と選ぶ時のポイントについて書いていきたいと思います。
杖にはどんなタイプがあるの?
杖には、沢山の種類があります。
メジャーな1本杖を始め、肘より前の部分で体重を支えるロフストランド杖、その他にも安定性が高い3点杖・4点杖など多彩に渡ります。
杖には足にかかる負担を分散し、安定性を高めてくれる役割があります。
歩きが不安定になってきた方が一人で自信を持って歩けるように、もしくは楽に歩けるようにサポートしてくれる、そんな素敵な道具です。
杖を選ぶ時には、好みの見た目かどうかは使う上では大事なポイントです。ですが、見た目以外にも、選ぶ際に注意して見ておきたいポイントがあります。
杖の材質やグリップの素材について
杖の材質には、木製や金属製(アルミやカーボン)などがあります。安いものであればプラスチックの物もありますが、長さ調整が効かないものが多いです。
材質による違いとしては、杖を持った感じの重みが異なるという事と、強度も変わります。(カーボン←アルミ←木製の順で強度が強いです。)
歩き良い杖を見つける上では、杖が振りやすく歩きやすいかどうかと、長さ調整が効くかどうかを気にして頂ける良いかもしれません。
これは、腕や体の筋力の状態やその方の好みによって、使いやすい杖の重さが異なるという事と、歩いている場所の形状(坂や階段)や姿勢によって、杖の長さを変えたくなったりするからです。
杖のグリップには、木で出来ているのもや、ゴムのように出来ていて握りがソフトに感じるものや、透明な樹脂でコーティングされていて艶やかなものもあります。
グリップは手のひらにフィットしやすく、握りやすいタイプが良いと思います。
杖の足の数は何本が良いか
足の本数が多い程、地面で体重を支えてくれる面積が増え、体重がかけやすくなるので足への負担は減ります。
自宅で手すりを家に付けられない方の中には、4点杖を手すりの変わりとして利用される場合もあります。
ですが、歩きやすいかと言われるとこれは人により異なります。安定性と動きやすさを同時に得る事はなかなか難しいためです。
足が比較的しっかりしており、杖による支えはさほど必要ない方であれば杖の足の数は少ない方が歩きやすい事が多いです。
逆に、自分の足の踏ん張りが利きにくい方にとっては、杖の足の数は多い方が安定して歩きやすい場合があります。
杖の種類に迷った時には、実際に候補の杖を持って足踏みをしてみると違いがわかりやすいです。
例えば、自分の足の踏ん張りが利く方であれば、足が1本の杖を持って足踏みしても大きく体がぶれる事はあまりありませんが、
立つ姿勢自体が不安定な方や足の踏ん張りが利きにくい方の場合には、1本足の杖を持った状態で足踏みをしても体を支えきれずグラグラしてしまう事があります。
このように色々なタイプの杖を実際に試しに使ってみて、自分の体に合うものを見つけられると良いです。
足の数が多い杖を使用する際の注意点は2点あります。
1つ目:足の本数が多いと、形状がでこぼこした床面においてはそれぞれの足が付く地面の高さが異なり不安定となりやすい。
2つ目:足幅の狭い階段や段差では杖の足全てが乗り切らない場合がある。
これは、全ての足が同じ高さに固定されている事と、杖の底が広くなってしまうために起こります。
最近では、杖の軸と足のつなぎ目が若干動く3本足・4本足の杖も存在します。
足が軸に固定されている物と比較すると、つなぎ目が動く分体重をかける事が少し難しくはなりますが、杖の足が少し動くので、地面をとにかく捉えやすいです。
坂やちょっとしたデコボコ道でも地面に着けやすかったりします。
杖の足底のゴムの大きさについて
足のゴムは、広いものから狭いものまで様々です。
先ほど杖の足の数と同様になりますが、グリップは広いもの程安定性が高まりますが、狭くて小さい方が動きやすく小回りは利きます。
ただ、足底のゴムが小さいと、外出中のちょっとした溝や穴にゴムが引っかかったり入ってしまいやすくなるのでご注意を。
足ゴムは、使い込んで劣化すると杖から取れてしまう事がありますが、その時は替えのグリップを購入して再度付ける事もできます。
グリップを変える際には、グリップの内径をしっかり測ってから購入するようにしましょう。
とにかく杖には色んな種類があるので迷ってしまうと思いますが、まずは実際に杖を持って歩いてみるのが一番わかりやすいと思いますので、ぜひ試してみて下さい。